大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和44(あ)438 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人芦田浩志、同高橋清一、同田原俊雄、同鷲野忠雄、同竹沢哲夫、同山崎清

連名の上告趣意第一点は、公職選挙法一三八条一項は憲法二一条に違反するという

が、その理由のないことは、当裁判所大法廷判決(昭和二四年(れ)第二五九一号

同二五年九月二七日言渡刑集四巻九号一七九九頁、昭和四三年(あ)第二二六五号

同四四年四月二三日言渡、)の明らかにするところであり、第二点は、公職選挙法

一三八条一項は憲法三一条に違反するというが、その理由のないことは、後に弁護

人山崎清の上告趣意に対して判示するとおりであり、第三点は、原判決は、戸別訪

問罪の成立につき「二戸以上の訪問の意図でたまたま一戸のみ訪問したところで検

挙されたような場合には仮りに一戸のみの訪問に終つても本罪が成立する」と判示

したとして、昭和四三年一一月一日当裁判所第二小法廷判決の判例と相反する判断

をしたというが、原判決は、そのような判示をしていないから、所論は前提を欠き、

適法な上告理由にあたらない。

弁護人山崎清の上告趣意第一点中、戸別訪問罪が憲法二一条に違反するとの所論

の理由のないことは、前判示のとおりであり、同罪の「戸別」の意味が不明確であ

ることを理由に憲法三一条違反をいう点は、「戸別」とは「二戸以上」を意味し(

昭和四三年(あ)第五六号同年一一月一日第二小法廷判決参照)、決して不明確な

ものでないから、所論はその前提を欠さ、戸別訪問を禁止する合理的理由がないこ

とを理由に同条の憲法三一条違反をいう点も、また理由のないことは前記昭和一五

年大法廷判決の趣旨に徴し明らかであり、第二点は、単なる法令違反の主張であつ

て適法な上告理由にあたらず、第二点は、単なる法令違反、事実誤認の主張であつ

て適法な上告理由にあたらず、第四点、第五点は、違憲(三一条、三七条一項違反)

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をいう点もあるが、実質はすべて単なる法令違反の主張であつて適法な上告理由に

あたらない。

よつて、刑訴法四〇八条により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決す

る。

昭和四四年六月一二日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 田 誠

裁判官 入 江 俊 郎

裁判官 長 部 謹 吾

裁判官 松 田 二 郎

裁判官 大 隅 健 一 郎

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